下野市 佐々木勲様から頂戴した感謝の手紙 構想9年、思いがかなう石と出会う。 |
|
---|---|
※画像をクリックすると拡大写真を見ることができます。 |
墓石建造にあたって
@何時思い立ったか
私が墓石を建てようと意識し出したのは還暦を迎えてからでした。 それまでは50代半ばを過ぎた頃から家内から 「そろそろ墓を建てないと」と言われて来たのですが、現役の自分はまだ早いと拒否し、全然考えもしませんでした。 定年退職をし、還暦を過ぎた頃から墓石の話がまた出て、自然に出先で墓を見るようになりました。
A動機は
60歳!・・・そろそろ真剣に墓石を造ることを考えてもいいかなと思い、外出先でお墓の石を気にするようになりました。 定年後海外旅行をする機会も多くなり、訪問した国の墓も見て来ましたが、その国、地方により墓石も家々で違っていることに気付きました。 特に2回目のスイスに行った時にツエルマットの町で見た墓石には感動しました。 その墓はマッターホルンで遭難した人達の墓苑で、その人に相応しい自然石で山を形容した石で作ってありました。この石を見たときに墓石は“これだ”と思いました。 帰国後もそれとなく見ていた墓でしたが、墓石も旧来のものや、最近では西洋式の形をしたものも多く見るようになり、段々個性のある墓石が増えてきたように思いました。
B宮田専務との出会い
65歳を過ぎた頃から墓石の石を何にするかを考え、行きつくところは世間を気にせず自分の思った石で建てようと決め、石材店や採石場で採れた石を見に数ヶ所足を運びました。 筑波山の帰り、なんとなく立ち寄った宮田石材、その時対応してくれた社長さんに自然石の墓石を探しているのですが・・・と申しましたら、展示場から離れた場所へ車で案内され幾つかの石を見せてくれました。しかしその時は大きさ、形など残念ながら気に入った物ではなかったのでこの日は帰りました。 数日後宮田石材の専務さんが自宅へ来て下さり「良い石が入ったので見に来て下さい」とのことでした。 この石は神奈川県で採れた「根府川石」で、著名な碑石に多く使われている旨説明を受けました。
C石の選択
数日後訪問した時、専務さんと展示場にある墓石を見学、国産の物や輸入品の墓石が数多く展示されていました。展示館内の墓石を見学後、外に展示してある自然石を紹介されました。 形からして平凡でなく剣山の山を想像でき、岩肌の艶、光沢も良く、風合いも趣きに富んだ碑でした。見学後、他の形状も見たい旨伝えると、数日後冬の寒い中を根府川石の山へ出向き3種類の石を運んで来てくれました。 3種類とも形も良いので甲乙つけがたく思案のいどころでしたが、私共の墓地には大きすぎるような気がしました。 全4種類の石を比較して石の厚み、形状と風合い、趣きや岩肌の艶、輝きなどを考慮して最初に見た〈風合いと趣き〉に満ちた石に決めました。
D工事に入る
ようやく石が決まりいよいよ設計です。 設計に入る段階で、専務さんと相談しながら要望を伝え、いよいよ着工です。 墓地は2m以上の高低さがあり、斜面となっているので崩れる危険を考慮して4本のパイルを2ヶ所打ち込んで崩れ防止策を講じてくれました。 これなら〈安全・安心〉だと確信しました。斜面を生かしながらの造作なので、職人の方は苦労したと思いますが、我々の意見を快く聞き入れ丁寧に工事を進めてくれました。
E墓石の文字と家紋
石に文字を彫刻する為、実物大の型紙に文字を張り合わせて確認と打ち合わせを重ねました。 家紋は我々に相応しい紋を選び花立てに入れました。
F完成した墓の感想
墓石探しから始まり完成するまでに約9年、長かったような気もしますが、長い時間をかけて取り組んだので気に入った石で作ることが出来ました。 型にはまった墓石にとらわれず、自分の趣味にあった墓石を建てるのは世間の目を気にするとなかなかできるものではないと思います。 この点で「自分らしいお墓つくり」に専務さんが賛同して下さり、後押しをして下さったので、世間体を払拭することができたと思います。 現場工事は着工から完成するまでに3ヶ月を要しました。建ち上がった姿を見て自慢するわけではないのですが、見れば見るほどに〈石〉の良さが身に伝わり、我ながら《心が癒される》気分になります。 そして世界でひとつしかない形の石だからなおさらです。
社長さん、専務さん、そして工事に携わって下さった皆さんご苦労様でした。
本当にありがとうございました。心から御礼申し上げます。
佐々木 勲
政子
《現地レポート》 施工前の状況
上から眺めても、墓地区画そのものがかなりの傾斜状になっています。 |
《工程レポート》 着工から竣工式に至るまで
《匠の技レポート》 自然石との向き合いにこだわる
《石山探訪レポート》 石は大自然の恵み めぐり会いを期して
雪がまだ残る中、山に登りました。 原石は一枚一枚重なるような状態にあります。 | |
沢山の原石に包まれているように見えますが、お墓に出来る物はほとんどありません。経費をかけて採掘してもなかなか満足できる石にはめぐり会えないのが現実です。 | |
良い石が見つかるのは偶然と言ってもいい程です。 | |
※画像をクリックすると拡大写真を見ることができます。 |
雪がまだ残る中、山に登りました。 原石は一枚一枚重なるような状態にあります。 | |
沢山の原石に包まれているように見えますが、お墓に出来る物はほとんどありません。経費をかけて採掘してもなかなか満足できる石にはめぐり会えないのが現実です。 | |
良い石が見つかるのは偶然と言ってもいい程です。
| |
※画像をクリックすると拡大写真を見ることができます。 |